今日の講義はずばり「声優になる方法」について。
昔は駆け出しの俳優がアルバイトで参加するような狭い業界だったけど、今では専業声優を名乗れる約300人の椅子を約30万人で奪い合う非常に競争率の激しい世界!
倍率で言うと約1000倍。ちなみに東京大学の倍率は約3倍で毎年約3,000人が入学するから、東大生になるより声優で食べていく方が何倍もレア度は高いんだ。
もちろん、勉強とお芝居のモチベーションは人それぞれ異なるから、そもそもパラレルに比較出来るものではないけどね。目指す人はそのくらいの覚悟をするべきってこと!
さぁ、一般的な芸能界との境界線も薄れ、デビュー経路も多岐に及ぶ声優業界。今日は声優になるにはどんな方法があるのか改めて整理してみよう!
声優になるタイミング
早速だけど、僕たちは何をもって「声優になる」のかな?
声優は名乗るために資格や経験が必要な肩書きではないから、誰でも声のお芝居を始めた瞬間から声優といえば声優なんだよね。
他に名乗り始めるタイミングがあるとすれば、
- 日本俳優連合に名前を登録したとき
- 個人事業主(声優業)として開業したとき
- 芸能事務所に声優として所属したとき
- アニメのアフレコや外国映画の吹替えに参加したとき
こんなところかな!
この記事では分かりやすくするために、④の「アニメのアフレコや外国映画の吹替えに参加したとき」声優になるということにするね。
ちなみに、声優は収入が不安定すぎて職業ではなく生き方であるという少し皮肉っぽい考え方もあるよー
つまり、生活費を稼ぐための仕事は別で考えろってことだね。
声優の種類
アニメと外国映画で演じ方が異なるように、声優にも色んな種類があるよね。
声優事務所のマネージャーの立場から考えても、アニメの制作会社や外国映画の制作会社、テレビ番組の制作会社というように、それぞれ営業先が異なるから、実は所属事務所によって声優の在り方は変わってくるんだ。
色んな仕事が舞い込む大手の事務所でも、所属者それぞれの適性に合わせてメインの営業先を変えていることがほとんどだよ!
さて、主な声優の種類はざっくりこの4つ。
- アニメのアフレコで活躍する声優
- 外国映画の吹替えで活躍する声優
- 成人向け作品で活躍する声優
- インターネットで活躍する声優
やっぱり地上波で放送されるアニメや外国映画の声優は知名度が高いよね。テレビに名前のテロップが出るのは芸能人ならではの特別感もある。
少しマニアックなところだと、成人向けのアニメやゲームで活躍している声優。主にアダルトゲーム制作会社と繋がりのある事務所に所属している声優が出演しているけど、地上波で活躍する声優が名義を変えて出演することも多いよ。
最後はインターネットで活躍する声優。少し前までは同人サークルなどで活動するアマチュアの声優のことを指してたけど、動画コンテンツの流行に伴って需要が高まり、今では専業でインターネット声優を名乗れる人もいるくらい!
テレビやビデオとインターネットでは仕事の獲得方法が違うから、今回は前者に絞って①~③の声優になる方法を解説するね。
ひとえに声優といっても色んな種類があるんだね~
とはいえ、声優業界もビジネスだから話題性は大事。ある分野で有名になった声優は営業範囲を飛び越えて仕事が入ることもあるよ。
人気アニメの声優がバラエティのナレーションを担当してたり、ドラマにゲスト出演してたりするから探してみてね!
声優になる方法
それではいよいよ本題、声優になる方法だね。
大前提は、制作会社と繋がりのある声優事務所に所属すること。作品の製作には何百、何千という人が関わっているから、何か問題があったときに莫大な違約金や事務処理が発生するんだ。個人が責任を取るなんてまず無理だから公募で募集することは滅多にないよ。まずは信用のある法人(芸能事務所)を通して実績を積もう!
営業力の弱い声優事務所やフリーランスでもやっていけるのは、個人名で仕事が取れるくらい芸歴に説得力があって、キャスティング権利者からよく認知されている一部の実力者だけ。入ってみないと分からないことも多いけど、自分の目標に合わせて環境は慎重に選ぼうね!
それじゃあ、声優になる方法を「どこからスタートするか」別に整理してみるよ。
- 声優専門学校からスタート
- 声優養成所からスタート
- 公募オーディションからスタート
- 同業界他業種からスタート
まずは、①②の専門学校や養成所でお芝居を学ぶのが一般的だね。
声優に限らずビジネスは繋がり(コネクション)が重要。繰り返しになるけど、特に作品制作は大勢の人が関わるから、まずは業界人と信頼関係を築くことから始まるよ。
他人の時間を奪う訳だから、片方にしかメリットが無い間はタイムイズマネーに従ってお金を払って関係を作るんだ。受動的な習い事の感覚にならないように要注意だね。
事務所によっては付属養成所や特定の専門学校の卒業生からしか新人を取らないなんていうクローズドな所もあるから情報収集も大事だよ!
声優専門学校からスタート
- 声優専門学校→声優デビュー
- 声優専門学校→声優事務所所属→声優デビュー
- 声優専門学校→声優養成所→(略)
専門学校は何と言っても色んな事務所とコネクションがあることが強みだね。情報も沢山あるし学校だからこそのバックアップ体制が整っているよ。養成所からはダメだったけど、専門学校で講師のバックアップを受けたら所属契約を結べたなんて例もあるくらい!
週5日の二年制の場合は数百万のお金がかかるけど、週一クラスや夜間コースがある専門学校もあるから、実は養成所よりも費用を抑えられることもあるんだ。
ちなみに僕はアミューズメントメディア総合学院の声優専科に通って声優デビューしたよ。定期的にアフレコ体験会を実施しているからチェックしてみてね!
声優養成所からスタート
- 声優養成所→声優デビュー
- 声優養成所→声優事務所所属→声優デビュー
声優事務所直属の養成所に入るのが王道だね。ただ事務所によってどんな声優を育てたいかの方針が違うから、入所する前に所属者の分析を念入りにすること!
例えば、歌って踊れるアイドル声優が多い事務所に、ナレーションや朗読劇がやりたいです!なんて人が入って来たら、何でウチに来たの?って話になるよね。
これは就職活動における企業分析と同じ。社会人としてのマナーだよ!
ちなみに声優事務所に所属しても、預かり所属→準所属→正所属といったマネジメントの優先順位があるから、実は事務所に所属してる声優でも仕事どころかオーディションも無いホームページに写真が載ってるだけの人や写真すら載ってない人が大勢いるんだ。
んと、何で事務所は仕事の無い人を所属させ続けるのかって?
えっとね。残酷な話。優先順位の低い所属者は有料レッスンの受講義務があって、実質養成所の延長になっていることが多いよ。要するに、まだ一緒に仕事を獲得していくためのパートナーとして認めてもらえてなくて、収入源(お客様扱い)ってことだね。
ストレートに「貴方はまだ予備軍です」って言ってくれたら良いんだけど、声優事務所も立派なビジネスだからね。肩書きで志望者を釣るのも一つの戦略なんだ。
事務所所属が決まったら最速でマネージャーの信頼を得て消費者から生産者にならないといつまでも仕事の意識をもてないから、例えば、3年で正所属になれなかったら環境をリセットするとか、自分で期限を決めた方がメリハリのある人生になると思うよ!
公募オーディションからスタート
- 公募オーディション→声優デビュー
- 公募オーディション→声優養成所→(略)
滅多に無いとは言ったけど、ゼロでは無いのが公募オーディション。
一番費用をかけずに済むから狙い目ではあるんだけど、やっぱり責任問題の観点から合格者は何かしらの事務所所属者であることが多いね。もしくは、そのオーディションの主催と繋がりのある声優事務所に所属することになるよ。
まぁ、挑戦するだけなら大してお金はかからない!オーディションは落ちるものだから、是非積極的に参加してみよう。
同業界他業種からスタート
- 俳優→声優デビュー
- タレント→声優ビュー
- コスプレイヤー→声優デビュー
- YouTuber→声優デビュー
- 原作者→声優デビュー
- 制作会社スタッフ→声優デビュー
意外と多いのが同業界他業種からのデビュー。
例えば、コスプレイヤーとして活躍していてアニメのイベントに出演したことがある人と外国映画の吹替えに強い事務所所属の声優なら、アニメ出演の可能性が高いのは前者。
アフレコの経験は劣るかもしれないけど、信用の観点から初対面の人より顔馴染みの人を優先することがあるよ。結局のところ、仕事は誰と一緒にやるかが一番大事だからね。
例えば、アニメ『鬼滅の刃』で神崎アオイ役を担当された江原裕理さんは、実は制作会社ユーフォーテーブルのスタッフでもあるんだよー!
以上、大まかな声優になる方法はこんなところかな。
ざっくりとした声優になる方法は今回紹介した通り。
でも、やり方は人の数だけあるからね~
色んな方法を試して、後悔の無い人生にしよう!
Welcome to Gentle World!
優しい世界の創造主・平和也(タイラカズヤ)です。